『24時間動めく街をーっ♪』





はぁ……

TVを見て、ため息が出た。








傍にいるのは。










TVやライブを見ていると

いつも、

いつも思う。






バサラさんの一番傍にいるのは

ミレーヌさんだな、って。







それは

TVに限った事ではなく

日常的にも。







「ちょっとバサラー!!冷蔵庫に入れてあったアイス、食べたでしょ!?」


「あぁ?知らねーよ。」


「しらばっくれてもダメだからね!!グババが見たって言ってるんだから!!」


バサラがグババを見た。


「本当か?グババ。」


フルフルと体を横に振らすグババ。




「グババはそんなの知らないってよ。
ったく、グババに責任押し付けて俺を犯人に仕立てあげようとするなよな。」


なー?グババー。とグババに首を傾けた。



「……だって、バサラ以外に誰が食べるって言うのよ!!」


「知らねーよ!!」


「なによー……この、無責任っ!!最低!!非情男ー!!」





いつも、こんな感じ。

私はいつも、

二人のやりとりを見て、

気持ちが沈んでしまう。





やっぱり

ミレーヌさんはバサラさんの傍にいるんだなぁ、と実感してしまう。






ガムリンさんは


『この状況を見て、なぜミレーヌさんがバサラに一番近いと思うのですか……?
私にはケンカばかりで、どちらかといえば、仲が悪いように見えますが……』



って言ってたケド、





違う――……

仲が良くなくちゃ、

相手が自分を嫌わない、っていう強い信頼や自信がなくちゃ

ケンカなんかできない。






現に、

私はバサラさんとケンカなんかできない。





突き放して、


追いかけてきてくれなかったら


それで終わってしまうから――……









「おーい、ー?」





ボーっとしていたら
バサラさんはいつの間にか
私の前に来ていて、私の顔を覗きこむようにしていた。







「………っは、はい!!なんですか!?」




いきなりのバサラさんの登場と

顔の近さにビックリして

勢い良く声を出してしまった。






「いや、用事ってほどのもんでもねぇけど。何かあったのか?」





「……え?」



「最近妙に大人しいじゃねぇか。なんかあったんだろ?」



「べ、別に何もないですよ…!?」

「……………そうかよ。」


あまり納得していないような顔をして、バサラさんは練習に戻って行った。



「………言えないよ…――こんなの、私の我が侭だもん……。」






その後も

バサラさんとミレーヌさんは

口喧嘩などをしていて

それを見ているのが辛くて、

私は、

誰にも気付かれないように

こっそりとその場を抜け出した。
















「はぁ……」


私はバサラさん達の住んでるマンションの屋上でしゃがみ込んだ。


「自分から、何も言ってないのに落ち込むなんて……馬鹿みたいだよ……。」


涙が出てきそうになった。













風に乗って

バサラさんの歌声が聴こえてきた。


『お前が…風になるなら…果てしない…空になりたい―――……』



バサラさんの歌に

耳を傾けて

目を瞑った。


『激しい雨音に立ちすくむ時は――……』




バサラさんの声は不思議だ。

なんだか、すごく

安心する。


すべてを包みこんでくれてるような錯覚に襲わる。



暖かい気候と

バサラさんの歌声によって

私の意識は

少しずつ遠のいていった。


















唇に何か、

感触がある。


温かい――……






「―――………っ!!」


え、え!?

どうなってるの!?


私のすぐ目の前にはバサラさんの顔があって


唇には

まだ感触が残っていて……。





「お、起きたか。」


「バ、バババ…バサラさんっ!?」


「なんだ?」


「い、今………っ!!」



「ん?」



「………キッ…キス………///」


バサラさんは、八重歯を出してにぃっと笑った。


「無防備なお前が悪いんだぜ?」

「え、え…!??」

「いつも可愛い顔して俺の事見やがって。こっちの気持ちも考えやがれ。」

「え・・・私が見てるの、知って・・・っ!?」


顔が熱くなるのが分かった。


いつも、いつもこっそりバサラさんのことを見てるのに


本人に知られてたなんて・・・




「当たり前だろ?俺だってのこと見てんだからな?」






「・・・・・・・ふぇ・・!?」



バサラさんの爆弾発言にかなり動揺していると

バサラさんは、上半身だけ起き上がった私を自分の腕の中に押し込んだ。





「一目ぼれなんだから仕方ねぇだろ?」

「・・・・・・・・!!!!///」




一目ぼれ・・・・


ひ、一目ぼれぇぇぇ!!!?




「ななな、何言ってるんですか・・・!!!?」




私が激しくどもった後、バサラさんは
私の肩を掴んで、目を覗き込むようにして



は俺の事、好きか?」



そう言った。








ぼんっ・・・




私の中で何かが破裂した。



「も、もう駄目ぇ〜・・・・////」





パタッ・・・





あまりの恥ずかしさに、私はあろうことか

気絶してしまいました。





でも、目を覚ました私の前にはバサラさんがいて、

目が合うと、笑ってくれて、

それだけでなんだか嬉しくなった。













NEXT???


+++++++++++++++++++++++


バサラさん!!!!大好きだぁぁぁーーー!!

もろ偽だけどね・・。


続くとしたら VSミレーヌですねぇ〜。