ケンカ。









「・・・っ氷河くんの馬鹿っ!!」

「お、おい!!っ!?」




大嫌い大嫌い大嫌い大嫌いっ!!!!





今日は、氷河くんと二人で出かける予定だった。


私はすごく、すごく、すーっごく楽しみにしてたのに・・・・






待ち合わせの時間になっても、氷河くんは姿を現さなかった。



事故に合ったんじゃないか、って心配していろんな場所にいった。




いろんな場所を探した。



最後に辿り着いたのは『星の子学園』だった。




そこで私が目にしたのは、

星矢くんや瞬くん、紫龍くん達と仲良くサッカーをしている氷河くんの姿だった。





その姿を見て、


すごく胸が痛んだ。


そして、目のあたりが熱くなってきた。












私が柵の外から、その姿を眺めていると、私に気付いたのか、氷河くんが走ってきた。







っ!!こんなところで何をしてるんだ?」




氷河くんはそれはそれは爽やかな笑顔で話しかけてきた。








その笑顔を見て

私の中でなにかが切れた。











そのあとは、大嫌い、と告げて、立ち去るように逃げてきた。















氷河くんは私との約束なんて忘れていた。








それは怒れることでもあって

同時に

悲しいことだった。




氷河くんとは付き合ってるわけじゃない、


だけど私は彼の事が好き・・・。






だからこそ、一緒に出かけるのを楽しみにしていたのだが、





「約束すら覚えてもらえてないなんて・・・。」





情けなくて笑えてくる。








一人で部屋に閉じこもっていた。

誰も入っていて欲しくなかった。

今、誰かに何か言われても笑顔で話せる自信がなかったから。











ドンッドンッ・・・





?いるんだろ?」






氷河くんの声だ。



正直、今は氷河くんに会いたくなかった。

自分の気持ちだけ一方通行だ、とわかって、

顔を見たら泣き出してしまうかも知れない。





?・・・・・すまなかった・・・。」



謝られた・・・って事はやっぱり・・・・。



「・・・・・・私の事なんてどうでもいいんだよね・・・」

!?」

「氷河くんにとって私との約束なんて、忘れちゃうくらいどうでもいい事なんだよね・・・。」

「違うんだ・・・」

「・・・・・いいよ、本当のこと言ってくれて・・・。」

「違うんだっ!!」

「・・・・・・・・」

「・・・・・実は、その恥ずかしいんだが・・・」

「・・・・・・・・?」



氷河くんは暫く黙っていた。

そして、意見をまとめたのか

言葉を発した。



「・・・・・・夢、だと思ってたんだ・・・」







「・・・・・・・・・・・え?」




夢?

どういう事・・・?





と約束してた時、シベリアから帰ってきたばかりで
少しうとうとしてだな・・・・
その上、その日見た夢にもが出てきたから、夢だと思ってた・・・。」

「・・・・・・氷」

「すまない、言い訳にしかならないのはわかっている。だが、何も言わずにお前に嫌われるのは嫌なんだ。」

「・・・・夢に、私、出てきたの・・・?」

「え・・・・あっ////ち、違うんだ、いや、その・・・」



私は閉じていた扉を開けて、

氷河くんの首に抱きついた。



!?」

「氷河くんっ!!あのね、私の夢にも氷河くん出てきたよっ!!」

「・・・本当か?」

「うんっ…でも今日、二人で出かける予定、つぶれちゃったね…」

「・・・・・・・・・・・・・・」


急に氷河くんが黙り込んでしまった。

もしかして、責任を感じさせてしまったんだろうか・・・。


「で、でも…」

「なら、今から出かけるか?」

「・・・・え?」

「ディナーくらいなら付き合えるが?」

「行くっ!!」


私は氷河くんに抱きついてる腕の力を強めた。



「・・・・氷河くん、大好きっ!!」

「ああ、俺もが好きだ。」






勢いあまっての告白は

なんとか叶ったみたいで、

その日、私は氷河くんと楽しい時を過ごす事ができた。








Fin.




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奇行子・・・・vV

好きな人ほど夢が書けない…!!!!泣

氷河は、『夕飯』や『飯』ではなく、『ディナー』と言ってくれることを
信じています…!!!!

大好きだぁーー!!!!