「きゃっ・・・」
リューグと二人で買い物当番になった日。
運悪く、帰りの道で、足をくじいてしまった。
リューグの前では、ヘマなんかしたくなかったのに・・・。
優しさ
痛くてなかなか立ち上がれず、もたもたしていたら
リューグが前にやってきた。
「仕方ねぇ、運んでやるからおぶされ。」
リューグは私に背を向けて、しゃがんだ。
「え、…でも…」
当然、そんな迷惑になることをできるわけもなく、否定の言葉を漏らす。
「いいから、とっととおぶされ。」
じれったそうに、リューグは強く言って、
顔だけ私に振り返った。
「…………………。」
足が痛いという気持ちより
恥ずかしいという気持ちが勝り
動けずにいた。
チッ……
恐らくリューグの舌打ちであろう音が聞こえたと思ったら
私の体が宙に浮いた。
頭の中では何が起こったのか全くわからず、声が出ずにいた。
「……………ったく、大人しくしてろよ。」
「……………………。」
お姫様抱っこされてる事に気付き、真っ赤っかになる。
「どうした?熱でもあるのか?」
コツンッ―――………
リューグのおでこと私のおでこが合わさった。
「…………っきゃぁーーー!!///」
ドンッ!!
私は勢いよくリューグを突き飛ばした。
「っうゎ…っ!!…っと、…何しやがんだ、!!落としそうになったじゃねぇかっ!!」
「だ、だって……///」
リューグの顔がものすごく近くに合って―――………
「ったく、俺に触られるのが嫌な事はわかったから。
家に着くまでは大人しくしてろ。」
「………………え?」
「ここまで態度に出されると
鈍い俺にだってわかる。」
「リューグ違っ……」
「はっ。俺だって鬼じゃねぇんだ。お前が嫌なら触ったりしねぇよ。」
「違うっ!!!!」
「・・・・・・なんだよ?」
「私、リューグの事嫌いだなんて言ってないっ!!」
「・・・・態度でわかるんだよ。他の奴らと明らかに接し方が違うだろ。」
「そ、それは・・・」
「ほれ見ろ。何も言えねぇだろ・・。」
リューグの表情が少しだけ暗くなった。
ど、どうしよう・・・
こうなったら、思い切って告白しちゃうしか・・・
でも、断られたら、帰り道が気まず過ぎる・・・っ・・
・・・・・どうしようっ?!
「・・・兄貴だったら、さっきも自分からおぶさってたんだろうな。」
・・・・・・・・っ!!!!
「リューグッ!!」
「・・・なんだよ?」
「私がリューグだけ態度違ってたのは・・・
リューグが好きだから・・・っ!!
つい恥ずかしくてあんな態度とっちゃってたの・・・っ!!」
もう自棄だっ!!
帰りが気まずくなったら転がってでも自分で帰ってやるっ!!
ぎゅっと目を瞑って
リューグの顔を見ないようにしていた
が、
待っても待ってもリューグからは何も返ってこない。
すごく不安になって
ゆっくりと目を開けた。
私の目に飛び込んだのは
表情はいつもと全然変わらない無愛想
だけど、耳の色だけが真っ赤になってるリューグだった。
「・・・・・・・・くだらねぇこと言ってんな。帰るぞ。」
そう言って、リューグは再び歩き出した。
言葉だけ聞くと、
跳ね除けられた感じだけど
リューグの顔を見たら
そんな感じは全然しなかった。
これはもしかしたら、望みがあるのかも知れない、
と、密かにガッツポーズを決める私だった。
NEXT???
+++++++++++++++++++++++++
リューグ♪リューグ♪
サモンナイトで2、3番目に好きだぁ!!!!